2009年12月25日金曜日

中国:強制送還されたウイグル族難民申請者に虐待の危機

「密航は厳しく取り締まる」 ウイグル族送還で中国
2009.12.22 12:25

 中国外務省の姜瑜報道官は22日、カンボジアに密入国した中国新疆ウイグル自治区のウイグル族20人が中国に強制送還されたことを確認し「中国は密航に断固反対し、厳しく取り締まる」とする談話を発表。カンボジア政府による送還は正当な措置だと強調した。

 送還されたウイグル族は、同自治区ウルムチで7月に起きた暴動に関連して迫害される恐れがあるとしてカンボジアで難民申請をしていた。このため国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や米政府は送還措置に懸念を表明している。

 また談話は「国際社会は犯罪取り締まりで協力を強化するべきだ」としている。(共同)

カンボジア警察、2人のウイグル人の赤ちゃんを捜索
2009年12月23日

【抄訳】
カンボジアの警察は火曜日、国連高等弁務官事務所(UNHCR)のリストに載っていた2人のウイグル人の乳児を、現在捜索中であることを発表した。

マイムナ・アブドゥカディル(Maymuna Abdukadir) 男 2009年6月28日生 身長60cm 体重8kg
ビラル・アブドゥカディル(Bilal Abdukadir) 男 2009年6月14日生 身長80cm 体重15kg
以上の2人はUNHCRの22人のウイグル族のリストに入っていた。
これら乳児はUNHCRのエージェントによって隠されている疑いがある。
中国西部のウイグル族は北ベトナムを通過してカンボジアに到着した。彼らはBavetの国境のゲートを通過してカンボジアに入った。ウイグル族の難民らは、金曜日にカンボジア当局によってさまざまな隠れ家から連れ出された。そして土曜夜には、22人の亡命者のうち妊娠6ヶ月の女性を含む20人を、軍事施設から飛行機に乗せて中国に送還した。
http://ki-media.blogspot.com/2009/12/cambodian-police-hunting-for-two-uighur.html
日本ウイグル協会
http://uyghur-j.org/kh_news.html#visa


カンボジア政府が、難民保護義務を無視

December 22, 2009
(ニューヨーク)-2009年12月19日、カンボジア政府は国際法の義務を無視して、ウイグル族難民申請者20名(男性17名、女性1名、子ども2名)を中国に強制送還した。中国政府はこれらのウイグル族の所在を直ちに明らかにするとともに、国連や弁護士、外交官、家族たちが面会するのを今すぐ認めるべきである、と本日ヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。

中国政府は、すでに長い間、ウイグル族に対する拷問・強制失踪・恣意的な拘禁などの人権侵害を続けているほか、新疆ウイグル自治区での刑事裁判には適正手続がかけている。また、中国政府は、カンボジア政府に対し、このウイグル族20名の送還を求めて、強い圧力をかけた。こうした実情に鑑み、送還された20名のウイグル族がどこにいるのか、そしてその身の安全が非常に憂慮される、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。

「中国外務省は、これらのウイグル族の男性や女性そして子どもに、‘犯罪者'のレッテルを一方的に貼った。」とヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局長ブラッド・アダムズは述べた。「中国政府は、ウイグル族難民申請者たちひとりひとりが、国際的基準に照らしても犯罪と言うに足りる行為を行ったという事を示す、信頼に足りる証拠を公にすべきだ。それがなされない限り、中国政府に対し、送還された人びとの所在を明らかにして大使館職員など各国の政府代表らとの面会を許可せよ、という世界中からの最大限の圧力が必要だ。」

中国政府は、国連、弁護士、外交官、人道支援関係者、家族たちに対し、拘束中のウイグル族難民申請者との面会を直ちに認めるべきである、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。

この20名のウイグル族難民申請者の殆どは、今年7月5日から7日にかけてウルムチ(Urumqi)で起きた抗議行動の後中国を出国。10月下旬と 11月初旬にカンボジアに到着した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はこれらの難民申請者を「援助対象者」とする証明書を発行。12月16日時点では、UNHCRとカンボジア政府が共同管理する施設に移されていた。

2009年7月5日から7日にかけて新疆ウイグル自治区の首府ウルムチで起きた抗議運動は、ここ数十年に中国でおきた民族的暴力事件のなかでも、最も血にまみれた事件のひとつ。中国南東部広東省でおきたウイグル族に対する暴力事件が、新疆ウイグル自治区で長らく差別政策に苦しんできたウイグル族の怒りを呼び起こす「ときの声」となり、抗議行動の発端となったとみられる。当初平和的だったウイグル族のデモは、瞬く間に漢族中国人に対する暴力的襲撃に転化し、多くの死傷者を出した。

中国の法執行機関は、国内外の基準に沿って公平な捜査を行なうかわりに、ウルムチのウイグル族居住地区で、大規模な違法逮捕を敢行。公式の数字によっても、今回の抗議運動に関連して治安部隊が逮捕した人びとの数は、ゆうに千名を超えている。この7月の暴動に関連して、これまでに14名(漢族とウイグル族両方含む)に死刑判決が下された。しかし、これらの裁判は、弁護活動の制約、判決内容がすでに決まっているという問題、法の定める裁判の公開や裁判日時の告知の無視など、問題だらけで、国際的に定められた裁判の最低基準にも満たなかった。中国の司法が長らく抱える問題点が露呈した形だ。

ウイグル族20名の難民保護申請を認めないままに中国に強制送還したカンボジアの行為は、国際条約に違反する、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた。すなわち、国連の難民条約(難民の地位に関する条約)と同条約の1967年難民議定書及び拷問等禁止条約上の義務に違反するものである。中国は、広く世界中で批准されているこのふたつの国際条約の締約国である。これらの条約の条項のうち、強制送還を禁止する主要な条項は、更に国際慣習法の普遍的規範と認められている。

「多くのカンボジア人たちが、世界各地で難民として保護されている。そして、カンボジア政府は、アジアでは数少ない難民条約及び拷問禁止条約の締約国である。そうした点からも、今回の行為はとりわけ遺憾で嘆かわしい。」とアダムズは語った。「カンボジア政府は、国連難民高等弁務官事務所に協力し、帰還すれば迫害や拷問されるかもしれないという危険がある人びとを保護すると約束している。今回、フン・セン首相は、こうしたカンボジア政府の約束を踏みにじった。」

国連はもちろん多くの諸外国政府は、カンボジア政府に対し、この20名のウイグル族を中国に送還するという違法行為を行なわないよう強く要求した。しかし、フン・セン首相はそのような各国政府の嘆願を無視。そればかりか、ウイグル族の難民申請者たちを軍の飛行場に連行し、チャーター機で中国へ強制送還。この飛行機がどこに20名を連れて行ったのかは未だに不明のままである。

20名が強制送還された翌日、中国副主席・習近平氏(Xi Jinping)がプノンペンに到着。習近平氏は、そこでカンボジア政府に対し、ウイグル族を追放したことに感謝の意を表し、約900億米ドルの援助を約束したのである。

「国連安保理の常任理事国たる中国が、かくもあからさまに他国に対し、国際的な義務に違反するよう働きかけた。これは、20名のウイグル族難民申請者だけの問題として捕らえられるべきではない。これは、世界にとっての関心事だ。」とアダムズは語った。「あらゆる国際的なフォーラムの場----国連安保理はもちろん、国連人権理事会や国連難民高等弁務官事務所の執行委員会など----で、中国政府のすべての代表は、この驚くべき国際法無視行為についての責任を追及されるべきだ。」


http://www.hrw.org/ja/news/2009/12/22-0


送還されたウイグル人はカンボジアのビザを持っていた
2009年12月23日

【抄訳】
カンボジアへの合法的な訪問者が、集団的な強制送還によって中国に送られたと見られる。

不法入国者としてカンボジアから中国に強制送還されたウイグル族の亡命者20人のうち、ひとりは合法的に、かつ国連の難民担当の職員のアドバイスによってカンボジアに入国していたことを、RFAは突き止めた。
アイケベルジャン・トゥニヤズ(Aikebaerjiang Tuniyaz)(27)は「国家機密情報漏洩罪」によってウルムチのLiudawan刑務所で1年の刑期を終えてから、2009年3月に中国を出国した。
トゥニヤズはアクスで生まれ、上海Jiaotong大学を卒業し、2007年にRFAウイグル語部門に対して、ウルムチで中国の保安部隊によって射殺されたウイグル人について証言した。
トゥニヤズは2009年前半にタイに入り、国連高等弁務官事務所(UNHCR)のバンコク事務所にて亡命を求めたが、そこの職員がカンボジアのプノンペンのUNHCR事務所で申請すれば早く手続きしてもらえるかもしれないと提案した、と以前のインタビューで語っていた。
彼はバンコクのカンボジア大使館でビザを取得し、カンボジアには合法的に入国できたと言った。今年7月5日のウルムチでの民族の騒動がおきたときには、トゥニヤズは合法的にカンボジアに居た。

中国の強い圧力によって強制送還された20人のウイグル人は、保護施設での聞き取り調査によると、今年の夏に起きた新疆での民族の騒乱後にカンボジアに逃げてきたという。
AP通信が得た供述によると、彼らは中国に送り返されたなら長期の懲役刑か死刑にされることを恐れているとUNHCRに告げていた。

トゥニヤズは21人のウイグル人グループと共にプノンペンで引き止められていたと言われる。
カンボジアは彼らウイグル人が不法に入国したから追放したと言っている。それ以来、北京との関係は強化したかもしれないが、アメリカ政府によって強く非難されている。
習近平副主席が訪問中の月曜日に、中国はカンボジアに対して12億ドルの援助にサインした。資金援助と借款は14条の協定からなり、ビルや道路、仏教寺院の修復まで及んでいる。

RadioFreeAsia

http://www.rfa.org/english/news/uyghur/deported-12222009150841.html

日本ウイグル協会
http://uyghur-j.org/kh_news.html#visa

現在カンボジアもラオスもほとんど、どのような田舎に行こうが支那人に侵食されている、計画的に行われているのだ、それも尋常でないスピードで、当然本人たちはこれでよしとは思っていない。

UNへ申請を出したところで殆どが却下本人たちが他国へ出国してまた申請を出すという手もあるが、殆どがこの時点で万事休す。
帰ったらとんでもない仕打ちが待っている。

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