「これは戦争である。全国民よタイの侵略を斥けよう」首相
カンボジアのフン=セン首相は今日6日23時20分、カンボジア軍の軍服を着用してテレビで国民に向け演説し、4日・5日・6日にプレア=ヴィヒア寺付近のタイ国境で発生したカンボジアとタイの軍事衝突について、「タイがカンボジアの主権を侵した。これは戦争である。全国民よ、タイによるカンボジアへの侵略を斥けよう」と述べた。
また「国連安全保障理事会に緊急会合開催を求める」と述べ、国連による調停を求める考えをあらためて示した。
タイ国境のプレア=ヴィヒア寺で4日・5日に引き続き今日6日にも交戦が発生している件について、『アルジャジーラ』記者が現地から伝えた情報によれば、一時収まっていた砲撃が午後7時56分再開された。タイ軍が撃つ多数の砲撃の閃光と地鳴りが著しいという。
タイ兵の一人は、タイ軍はかなり損害を受けたと述べた。タイ『NBC』が午後8時26分伝えた。
交戦で多くの被害を受けているサローン村の学校の校長は「これは『不幸な誤解』などではない。戦争だ。カンボジアは民間人に向けて意図的に撃っている」と話した。また、戦場となっている地区のタイ人住民およそ100人が現在壕に避難していると述べた。タイ『ネイション ニュース エージェンシー』が伝えた。
カンボジア『ダウム オムプル』紙は、午後8時42分現在戦闘はなお継続中と伝えた。
タイ『ネイション ニュース エージェンシー』は、午後9時の時点で銃声はなお激しくなりつつあると伝えた。
プレア=ヴィヒア寺付近の国境係争地をめぐる交戦はこれまでにも時々起きているが、今回のように連日にわたり戦闘が続くのは異例。
タイ側の報道
タイとカンボジア、6日夜に戦闘再開 世界遺産破損か
世界遺産のヒンドゥー寺院遺跡「プレアビヒア」周辺のタイ・カンボジア国境係争地域近くで4日、両国軍の戦闘がぼっ発し、5日までにタイ側で兵士1 人と住民1人、カンボジア側で兵士2人と住民1人が死亡し、双方で数十人が負傷した。両軍は5日にいったん休戦で合意したが、6日夜に再度戦闘が始まっ た。
タイ東北部シーサケート県では戦闘地域近くの村に砲弾が落ち、民家十数棟が焼失し、住民数千人が避難した。カンボジア領にも多数の砲弾が撃ち込まれ、「プレアビヒア」の一部が破損したもようだ。
タイとカンボジアは「プレアビヒア」がカンボジアの世界遺産に登録された2008年以降、周辺地域で小規模な武力衝突を繰り返し、これまでにも双 方に死傷者が出ていた。今回は係争地域にある寺にカンボジアが自国の国旗を掲げたことに対し、タイ外務省が1月31日、寺はタイ領内にあるとして、カンボ ジア側に寺から国旗を降ろし撤退するよう要求。これを受け、両国が周辺地域で兵力を増強し、緊張が高まっていた。
「プレアビヒア」はカンボジアのクメール王国が9―11世紀に建立したとされ、係争地域のがけの上にある。両国が領有権を争った末、1962年に 国際司法裁判所がカンボジア領とする判決を下したが、周辺の国境は未画定のままだ。タイはカンボジアが「プレアビヒア」の世界遺産登録を申請した際に共同 登録を主張して横やりを入れ、現在も共同管理を目指し画策を続けている。
昨年12月には係争地域を訪れたタイの与党国会議員と同国の保守派政治団体幹部らタイ人7人がカンボジア当局に不法入国などで逮捕された。このう ち5人は1月下旬に執行猶予付きの有罪判決を受け、タイに帰国したが、政治団体幹部ら2人は今月1日、スパイ行為、不法入国などで懲役6―8年の実刑判決 を受けた。
タイ国内ではアピシット政権の対カンボジア外交を「弱腰」と非難する保守派団体が先月からバンコクの首相府前で座り込みのデモを開始した。団体はアピシット政権の退陣を求め、今月11日に大規模な反政府集会を開く予定だ。
アピシット首相は武力衝突後の6日、「プレアビヒア」を世界遺産から外すよう国際社会に訴えたが、こうした主張はカンボジアの反発を招くことが必至だ。アピシット首相はまた、東南アジア諸国連合(ASEAN)による仲介の申し出を拒否した。
秋篠宮文仁親王殿下 3月に訪タイ
タイ政府によると、秋篠宮文仁親王殿下が3月にタイを訪問される。秋篠宮文仁親王殿下は昨年3月に訪タイされる予定だったが、バンコクで起きた大規模反政府集会により中止されていた。
カンボジア経済http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh
新聞報道によりますと、最近ベトナム人がカンボジアとベトナムのドンレートの差を活用してひと儲けしているそうです。ベトナムでは1ドル=19500ドン程度の公定レートとなっていますが、カンボジアではドンとドルは実勢レート(ベトナム国内の「闇レート」と同じレート)で取引されています。実勢レートは1ドル=21000ドン程度です。そこで、ベトナム人は、カンボジアでベトナムのキャッシュカード(テコムカード等)でベトナムのドン口座から公定レートでドルに替えたうえで、カンボジアの銀行のATMでドルを引き出し、それをカンボジアの両替商でドンに替えている模様です。これで19500ドン(=1ドル)が簡単に21000ドンに増えると言うわけです。カンボジアのANZ銀行等の話を総合すると、ドンの実勢レートが切り下がったこの2カ月ほどで2000万ドル(約17億円)以上の交換がなされているとのことです。
インドネシア語の新聞を読む
レプブリカ紙コラム
ムハマディア、タイのイスラーム教徒を支援する
【ジャカルタ】
ムハマディア(訳注1)は南タイ、パタニのイスラーム教徒を襲っている危機の解決と、和平に向けた努力を支援する。この件でムハマディアは、教育分野で協力体制を築くなど、いくつかの試みをすでに行なっている。
「端的に言うと、われわれはタイでの異なる信徒間の和平の後押しをしている」とムハマディアのディン・シャムスディン議長は、1月19日(水)ジャカルタのムハマディア本部ビルで、タイの南国境近くの県(訳注2)における平和構築のための諮問委員会を受け入れる際に述べた。
ムハマディアはすでにタイのイスラーム教徒学生150人に対し、マラン、ジャカルタ、スラカルタなど、ジャワ島に点在するムハマディア大学で学ぶ機会を与えている。この機会はこの先も常に開かれているであろうし、また増える可能性もあるだろう、と同議長は語った。
教育分野の活性化における協力の他に、両国のイスラーム教徒間で協力できる分野が他にもある、と同議長は語った。そのひとつが伝道活動への参加だ。その方法とは伝道師の相互交流で、それによってそれぞれの地にイスラームの文化と伝統に関するイメージを伝えることになる。
ムハマディアはまた、BMT(訳注3)のようなイスラーム法に則った小口の金融機関を協力して広めるために、パタニのイスラーム教徒と手を携える用意がある。この金融機関は信徒の福祉を向上させ、貧困者を活性化する努力の重要な部分をなしている。
南タイの国境県の平和構築のための諮問委員会の議長であるアジズ・ベンワハン氏は、ムハマディアからの協力申し出を歓迎している。南タイのイスラーム教徒は、イスラーム教徒が大部分であるインドネシアなど他の国のイスラーム教徒からの支援と関心を必要としている、と彼は述べている。
将来、この協力網が、特に教育とイスラーム伝道の分野で、ますます緊密となることを同氏は望んでいる。彼は、ムハマディアがイスラーム教育機関を広める上で実績を持っている、と見ている。
訳注
1) ムハマディア: インドネシアの改革派イスラーム団体
2) 南タイの国境県: マレーシアと国境を接するパタニ、ヤラー、ソンクラー、ナラティワート、サトゥーンなどの各県を指す。これらの県のうち、特に東海岸側の県ではマレー系のイスラーム教徒が住民の半分以上を占める。2004年にヤラー、パタニ、ソンクラーの各県の軍と警察の武器保管基地がイスラーム教徒と見られる武装集団の襲撃を受ける事件が発生。これ以後イスラーム教徒と警察・軍の間の抗争が広がり双方に多くの死傷者を出しているが、抗争の真相については不明点が多い。
3) BMT: バイトゥル・マール・ワッ・タムウィルの略。相互扶助的なイスラーム民間金融組合で日本の講のようなもの。
(翻訳者:山本肇)
原題:Muhammadiyah Dukung Muslim Thailand
http://koran.republika.co.id/koran/14/127521/Muhammadiyah_Dukung_Muslim_Thailand
6 件のコメント:
今回は日本でも流れました。
この「プレアビヒア」の位置関係が良く判らないのですが、どの位の距離で交戦してんですか?
プレアビヒア自体はタイ側の崖からカンボジアの寺院を眺めるというような感じになりますね、この近くの住民は、シーサケットという国境から40キロぐらいの街に非難しているようです、この街も商店などは休んでいるようです。
6日の夜はタイ軍はヘリ部隊を投入しておりましたので結構広範囲で戦闘をやっているのではないでしょうか、しかしながらどうも政治的なものが見え隠れいたします、先日からタイのPDAという以前空港を占拠したグループがカンボジアに弱腰だということでタイの首相府で座り込みをしております、又軍幹部の話として数週間のうちにクーデターがあるかもなどと言う噂も流れており、おまけにフンセン首相はタクシン元首相と大の仲良しですので、両軍撃ったの撃たないのと言うておりますが、事の真相は世界遺産、領土侵犯だけではなく何かの謀略があるように見えますが
なんか、よく判らない・・・・?
両国民は困るよね?
この地域は既に国際司法裁判所で判決が出ているにも拘わらず、数十年来タイ側は其れを不服として認めません、カンボジア側からすれば言いがかりも良い所ですね、領土問題は一歩も引くことは出来ませんが、これでは裁判所の意味はありませんね、竹島問題で国際司法裁判所に提訴すると前々から言っておりますが、もしも、もしも負けても自国領だと言い続ける覚悟が日本国民にも必要ですね。
本日から-23日までまたもやバンコク都内は治安維持法が発令されます、発令されてもなんらかわりはありませんが
治安維持法も、そんな頻繁に出ちゃね?(笑。
そうですね、一般生活には何の支障もありません、TVではエジプトはデモで騒然としておりますが、デモの周辺だけで他のところはなんて事はないんですよね、おそらく(笑
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