イエメンのウラマーたちが外国軍介入に警告
2010年01月15日付 al-Quds al-Arabi紙
木曜(14日)、イエメンの宗教関係者グループは、外国軍が同国に入った場合にはジハードを認めるとの声明を出した。
首都の宗教関係者150名が署名した同声明は、他国がイエメンに対し敵対的軍事行動を起こした場合、もしくは攻撃した場合、あるいは軍事的治安的に同国に介入した場合、イスラームに則り全信者にジハードを呼び掛けるとしている。
12月25日の米旅客機爆破未遂事件につき、アラビア半島のアル=カーイダが犯行声明を出して以来、合衆国主導による過激派対策を背景にイエメンに対する関心が高まっている。
合衆国並びにサウジアラビアが懸念するのは、カーイダがイエメンの混乱に乗じ作戦範囲をサウジ及び域内他国へ及ぼすことである。
イエメン当局によれば、過激派に対する軍事作戦は続行されており、社会的、経済的、宗教的疎外を申し立てる彼らは2004年以来イエメン政府と戦闘を行っている。
北部でのホースィー派との対立に加え、イエメンは、南部では分離主義と、そして多くの県で活動を始めたカーイダに対抗しなくてはならない。
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2010年01月15日付 Al-Ahram紙
社説:
ガザ国境にエジプトが建設中の「鉄の壁」に反対した誇り高きイマームたち
エジプトのイマームたちの高潔な姿勢
公的指示に反旗を翻し、自身の良心と信条に従ったモスクのイマームたちに対し、エジプトのワクフ省が獰猛なキャンペーンを行っている。これらのイマーム は150万人に及ぶガザ地区住民を締め上げ、あらゆる生存手段を奪うことになる、エジプト政府が建設中の「鉄の壁」を非難したのだ。
数多くのイマームがカイロ中心部のワクフ省前でここ数日デモを行い、17人のイマームが政府の治安委員会に尋問を受けていることに抗議している。ハマース寄りの姿勢と、米とイスラエルの言いなりだとエジプト政府を批判していることが、イマームたちの容疑である。
これら誇り高きイマームたちは、彼らの人道的かつ愛国的な姿勢を理由に2カ月の給与カットという処罰を受けた。今後彼らへの処分は、ワクフ省の命令に反 し、エジプトの主権侵害を口実にハマースとパレスチナ民衆を攻撃せよとの指示に従うことを拒否した他のイマーム数百人ともども、罷免にまで発展する可能性 がある。
“狂犬”状態に陥ったエジプト政府は、包囲下にあるガザ地区の同胞たちに同情するあらゆるエジプト人の肉を喰らおうとしており、給与をカットされたこれ らのイマームとその家族はこれからの2カ月以上、苦しみに喘ぐことになろう。イマームたちの記録を調べ、彼らの政治的立場を調査している治安調査の結果次 第では、数千人とは言わないまでも数百人の純朴なイマームたちを対象とした“粛清”キャンペーンに、ワクフ省が打って出る可能性もある。
エジプト政権はイマームたちを服従させ、モスクの演壇を扇動の広告塔に変えることで、パレスチナ民衆に敵対的なイスラエルとその政策に奉仕させることを 望んでいる。まさしく大手の政府系新聞・雑誌が、イスラエルとイスラエルがエジプトの国家安全保障に及ぼす危険性には目もくれず、ガザ地区と包囲された無 防備なガザ住民ばかりに焦点を当てて、彼らこそが最大かつ最も危険な脅威の源であると煽っているのと同じように。(中略)
愛国的な姿勢を示し、ガザ地区の同じ宗派の民を支援しているエジプトのイマームたちは、イスラームの教えが命じている原則の堅持と高潔さの手本を示して いる。それとは逆に、アズハル総長は「鉄の壁」建設を支持するファトワーを出したことで、イスラエルを擁護する政権とその政策とに肩入れし、自身が長を務 める組織の原則と良心に背いたのだ.
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