尖閣諸島に灯台を建てた一人として
「ヴェクトル21」10月号より転載
図.魚釣島灯台(1978年魚釣島に建設し保守管理してきた私設灯台。2005年2月から日本政府が正式に海図に記載し、海上保安庁に譲渡された。)
日本青年社 常任理事 水野 孝吉
尖閣諸島は日本の領土であることは疑う余地がない。中国に対しても台湾に対しても日本は「尖閣諸島に関する領土問題は存在しない。」という毅然たる態度を堅持すべきである。
さて今回の中国漁船による尖閣諸島の領海侵犯問題で、中国と台湾が連携して日本を攻める様相を呈するかにも見えるが、この問題で台湾を中国と同一視すべきではない。
日本は尖閣諸島を領有した1895年、台湾をも領有した。台湾人は1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約が発効するまでは日本国民であった。そして戦後も台湾の漁民は1972年にアメリカが日本に沖縄を返還するまで、尖閣諸島近辺で自由に操業していた。
一方その前年から、中華民国と中華人民共和国が、大規模油田がある可能性を指摘した海底資源調査発表をきっかけに、領土権の主張し始めていた。それ以来尖閣問題が浮上する度、中国と台湾の「連合体」が日本と対抗する形になっている。
無理もない。台湾では尖閣諸島の問題に対する理解が乏しく、蒋介石国民党政権時代の宣伝を鵜呑みにしている側面がある。しかし、李登輝氏が「尖閣諸島は日本の領土だ」と明言してからは、その様相も大きく様変わりした。尖閣諸島で騒いでいるのは台湾内部の親中国派だという認識が広がり、中国と一線を画すべきだという主張が日に日に強くなっている。
日本はこの台湾での微妙な変化を捉えるべきではないか。なぜなら、例え尖閣諸島であれ、世界で一番親日的な台湾を中国と同一視にすべきではないからだ。台湾は実質的にアメリカの影響下にあるが、日本もアメリカの最重要な同盟国である。その関係からして日米台は実質的な同盟国であり、東アジアの安全保障の要になっているといっても過言ではない。
そしてそれに対して中国は、尖閣諸島問題で台湾を自国の側に引っ張り、中台連合体を形成して日米台の連帯を崩そうとの策略に出ている。
中国には法と理の立場で毅然たる態度をとるべきだが、かつて日本国民であった台湾人には情を持って接するべきなのではないか。そのためには、台湾に尖閣諸島は日本の領土であるとの前提で、漁業権問題交渉を通じて台湾の漁民に操業の許可を与えることは望ましい。
領土と主権の問題では一歩も引くことはできない。漁業権も主権の一部と考えれば、台湾に譲歩すべきではないとの考えも分かる。しかし、それは理と法の論理であり、台湾には情という部分をそれ以上の重みを置くべきではなかろうか。その小さな一歩の譲歩が、実は台湾と日本の大きな安全保障に繋がるのである。
※ 参考 魚釣島灯台Uotsurishima N 25°44′5″ E 123°27′6″
灯高 18 白やぐら形 FIW5s 単閃白光 毎5秒に1閃光
中国首相、日中首脳会談で尖閣諸島は中国の領土と主張=新華社
【シンガポール 5日 ロイター】 新華社の英語報道によると、中国の温家宝首相は日中首脳会談で、尖閣諸島は中国の領土と述べた。一方、中国と日本は両国民の利益のため関係強化を図るべきと語ったという。
首脳会談はブリュッセルでのアジア欧州会議(ASEM)の合間に行われた。
会談の中で温首相は「釣魚島(尖閣諸島)は古代から中国の領土だ」と主張した。
温家宝首相は沖縄・尖閣諸島を自国の領土と主張し、本質的な議論が深まったわけではない。むしろ主権にかかわる問題を棚上げした上でなどと、またしても菅は有耶無耶にされた状態、いい加減棚卸をしましょうよと何で言うてやらないのだろうか、外交センスや此処で言う皮肉的ユーモアのセンスの欠片もないこんなやつではダメだ。
4 件のコメント:
日本は核武装を持つべきだ。
主な核武装論者 (Wikipedia)
伊藤貫(国際政治・米国金融アナリスト)
中川八洋(筑波大学名誉教授 歴史人類学専攻)
副島隆彦(常葉学園大学 教育学部特任教授)
中西輝政(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
志方俊之(帝京大学教授。元陸将。元陸上自衛隊北部方面総監)
福田和也(慶應義塾大学教授、文芸評論家)
平松茂雄(「沖縄と共に『自立国家日本』を再建する草の根ネットワーク」専任講師、国家基本問題研究所評議員)
西部邁(秀明大学学頭)
兵頭二十八(軍学者)
小林よしのり(漫画家)
橋下徹(弁護士、大阪府知事)
勝谷誠彦(コラムニスト)
西村眞悟(政治家)
田母神俊雄(軍事評論家)
石原慎太郎(作家、東京都知事)
櫻井よしこ(評論家、ジャーナリスト、国家基本問題研究所理事長)
元谷外志雄(アパグループ代表)
和田秀樹(精神科医)
星野秋史(星秋リコネサンス代表
私も核武装をした方が良いと思うのです、現在抱えているあらゆる問題、北方領土も拉致も竹島も全て解決するでしょう。
現状、圧倒的多数のマインドコントロールにかかっている脳天気反日日本人を如何にして駆逐するかここらへんが問題ですね。
この、水野さん。
一緒に拉致問題を戦って来た同志です。
竹島にも自分の船で向かった人です。
そうなんですか、素晴らしい、日本青年社はタイのカンチャナブリにも平和公園をつくっていますね。
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