2012年4月20日金曜日

日本政府ビルマ支援へ

朝日新聞

ミャンマー支援、債権3000億円放棄 野田政権

 野田政権は、ミャンマーに対する過去の円借款による債権約3千億円を、2段階に分けて放棄することを決めた。21日に東京で開く野田佳彦首相とテインセイン大統領との首脳会談で、正式に合意する。債権を放棄したうえで、25年ぶりに同国への円借款を本格的に再開する方針だ。
 欧米各国がミャンマーとの関係改善に動くなか、先進国では最初に同国の延滞債務問題を解決。企業の投資先として有望視されるミャンマーの民主化と国づくりの支援に乗り出す。
 民主化運動指導者アウンサンスーチー氏が今月1日の国会補選で当選したことなどを受け、日本政府は人道支援以外は原則凍結してきた円借款の再開を内定。再開にあたって過去の供与分や金利など約5千億円の返済方法を決める必要があり、大統領来日を前に両国政府間で調整していた。


円借款の前にやることがあるだろう!!

 先週の金曜日、民政移管後、主要国の首脳として初めてミャンマーを訪問したキャメロン首相は、民主化運動の指導者、アウン・サン・スー・チーさんと会談し、経済制裁は解除ではなく、一時停止が適切だとの考えを示した。スー・チーさんもこれを支持した。

先にEUは経済解除を示唆していたEUは23日に外相会議を予定している、イギリスが主導権を取ろうというのが見え見えであるが、日本も我先にとビルマ支援をするのは悪いとは思わない円借款を再開するのも良いだろう、しかしその前に日本政府はやることがあるのではないか?



これはAP通信が配信した第二次大戦中ビルマで行方不明となったアメリカ将兵捜索協議の記事である.

US-Myanmar search for WWII MIAs could improve ties

http://www.seattlepi.com/news/article/US-Myanmar-search-for-WWII-MIAs-could-improve-ties-3404528.php

アメリカ第二次世界大戦時のビルマ方面行方不明者730名についてビルマ政府と捜索協議に入る。

AP通信が先月14日に配信した記事ですが、日本の新聞で毎日新聞のみ、掲載がありました。

捜索地域については殆どがビルマ北部現在のカチン州で、この地域では現在も国軍との戦闘があっており、捜索は難航するであろうと伝えているが、この地域を支配しているカチン独立機構は親米なので捜索だけならば然程難しい事ではないだろう、アメリカが良いとは思わない、しかし67年経っているにもかかわらず、遺骨などとは決して言わないスタンス、あくまでも行方不明者、戦争行方不明者に対しては何年経とうが一体なりとも現地には残さず全て本国に持ち帰るという強いスタンス、私はアメリカを褒めているわけではありません、これが普通の国です。

しかもアメリカがビルマ政府と協議しているのは捜索協議といっているが、ビルマ政府に「一体残らず探せ」と言っているのである。

日本はどうでしょうか、ビルマ方面未帰還の遺骨7万柱以上、何を気にしてか捜索の話すら出てこない、円借款を再開する前にアメリカのように横柄な態度に出る必要はありませんが、一緒に見つけて下さいくらいの話をしてもよさそうなものではないか?

ビルマ方面だけではない、各地に未だ未帰還のご遺骨が有るというのに、絶好の期会ではないか、このご遺骨は何十年何百年経とうが、持ち帰らなければならないのである、日本国の根幹に関わることなのである、それを差し置いて円借款などの以ての外である現在の日本の反映は戦没者となられた英霊の礎の上に有るのである、はっきり言って温度差がある、この温度差をどう詰めれば良いのか?

2012年4月3日火曜日

大使館からのお知らせ

タイ在留邦人の皆様へ
                 【大使館からのお知らせ】


 ソンクラー県ハジャイ郡及びヤラ-県における爆弾事件の発生について
              (2012年4月3日現在)


1 タイ警察などによれば,3月31日タイ南部ソンクラー県ハジャイ郡及びヤラ-県において爆弾事件が発生しました。
(1)ソンクラー県ハジャイ郡で発生した事件
 31日,午後1時頃,ハジャイ郡のリー・ガーデン・プラザホテルの地下駐車場で盗難車両に積載された自動車爆弾が爆発し,火災が発生,3人が死亡し,約350人が負傷した。死亡した者のうち2人はタイ人とマレーシア人の夫婦であった。
(2)ヤラー県で発生した事件
 31日午前11時50分頃,ヤラー県ムアン郡のルアム・ミット通りでバイク2台に設置された爆弾が爆発し,救急隊や警察等が救助活動を行っていたところ,数分後に約20メートル離れた地点でピックアップトラック1台に設置された爆弾が爆発し,10人が死亡,112人が負傷した。事件発生地点は,ムスリム,仏教徒等が多く訪れる,商店,飲食店が建ち並ぶ商業地域である。

2 現在タイ南部地域(ナラティワート県,ヤラー県,パッタニー県及びソンクラー県)に対しては,危険情報が発出されていますが,同地域に渡航・滞在(を予定)している皆様は,タイ警察による発表等,最新の関連情報を入手するよう努めるとともに,大勢の人が集まる場所等においては周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら,速やかにその場所を離れるなどの安全確保に十分注意を払ってください。

【外務省海外安全ホームページ関連部分】

http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo.asp?id=007


在タイ日本国大使館
○領事部
電話:(66-2)207-8502、(66-2)696-3002(邦人援護)
FAX :(66-2)207-8511




ザネーションタイから
犯人には50万バーツの懸賞金それぞれにかけられました(約130万円)








2012年4月1日日曜日

アウンサウンスーチー氏が絶対大統領になれないという仕組み



 2008年2月当時のビルマ軍政は5月国民投票を実施しすることを発表、2010年にこれに基づく新憲法のもと総選挙を実施した。これはビルマ軍政が民主化ロードマップに沿った措置である。
またビルマ軍政は5月に新憲法の是非を問う国民投票を実施した。その結果投票率98%、賛成92,48%の国民の高い得票を得て、新憲法が信任を得たと当局は発表した。この結果を受け軍政は5月29日に新憲法を布告した。

国民投票の直前にはご記憶にあるだろうか、大型サイクロン・ナルギスがヤンゴンを直撃し被災者240万人行方不明者14万ににも昇る大災害を巻き起こした直後、この選挙投票結果の信憑性に疑問を投げかけることとなった。

軍政には国民投票を強行に実施した理由がある。1990年に一度総選挙を実施しているが、この時アウンサウンスーチー率いる国民民主連盟(NLD)が議席の8割を獲得した。国家統一党は惨敗し、軍政は政権移譲を拒み、選挙結果を反故にし居続けたのである。その結果国際社会からまた民主化勢力から正当性を持たない権力として批判を受けてきた。

軍としたこの批判をかわすためにも、もう一度総選挙を実施し国民の信を問うしか無かったのである。しかし自ら人気がない国軍はもう一度選挙をやれば負けることはわかっていた。
そこで新憲法の中選挙結果がどうであれ国軍が恒久的に国政に関与し、一定の権力を維持できるような仕組みを作り上げたのである、しかし非民主的な憲法だと国内外からの批判を避けるため、国民投票で圧倒的多数で可決されたという体裁が欲しかったのである。

連邦議会は2院制で人民代表院と民族代表院の2院によって構成される。人民代表院の議席数うは最大440人であるがこの内最大110人を国軍司令官が指名する。民族代表院は最大224人で、このうち168人が14の州、管区から12人続選挙で選ばれ、残り56人は各州、管区より4人ずつ国軍司令官が指名する事になっている。

定数664人も内選挙を行わない軍の議席は166で約4分の1に達する、また現在を観てみると親国軍の政党と言われる連邦団結発展協会(USDA)が全議席の8割を占める。

大統領の選出に関して各代表から1名の副大統領を選ぶ。人民代表院、民族代表院、軍人代表院、しかし全代表院に軍人が圧倒的多数なので殆ど軍人になることは間違いない。

現在のティンセイン大統領はこの様にして選ばれているのである。軍人出身のティンセイン大統領であるが2010年に新憲法の下選ばれた正当性のある大統領であることは間違いない、また2011年にはこの様な憲法であるがロードマップに従い民政移管も成し遂げている。

大統領の資格、国家及び国民に忠実であること、ミャンマー国民であること、45歳以上であること、20年以上ミャンマーに連続して移住した者であることに加えて、政治、行政、経済、軍事、に精通していること、及び本人、両親、配偶者、子供とその配偶者のいずれかが外国政府の影響下にあったり、外国籍であったりしてはならないと規定している。

大統領になるにあたってはあたりまえのことであるが、軍事に精通している事だけは軍人に有利であるが後は特別なものではない。しかし配偶者(現在はいませんが)や子供が外国籍のアウンサウンスーチー氏は、これに照らし合わせれば大統領にはなれないということになる。

3年後の総選挙を見据えた上で、今回の補欠選挙でアウンサウンスー・チーし率いる国民民主連盟が大勝ちすれば現在のティンセイン大統領もただ見過ごすことは出来ない、何れかのポストを与え共存も道を模索するか、若しくは圧倒的多数を背景に、無視するか、後出は考えられないので前出を選ぶのではないかと思うのである。

アウンサウンスーチー氏率いる国民民主連盟は今後憲法改正を見据えた動きに出てくるのであろうがその鍵は少数民族との連帯にあるのではなかろうかと思うのである。


本日朝のタイPBSニュース投票所を訪れたアウンサウンスーチー氏